この記事では、シルデナフィル、バルデナフィル、タダラフィルの副作用について、添付文書の記載をもとに整理します。副作用が起こる仕組みと国内での入手方法を説明したうえで、成分ごとの主な副作用、併用禁忌と持病の確認、受診の目安を一つの節にまとめました。最後に、医師や薬剤師に相談するときの準備も紹介します。

ED治療薬の働きと副作用が起こる理由

3つの成分は、いずれもPDE5阻害薬に分類されます。勃起に関わる血管の拡張が保たれるように働き、性的刺激があったときに勃起を助ける薬です。刺激がない状態で自動的に勃起を起こしたり、性欲を高めたりする薬ではありません(シルデナフィルの添付文書)。

国内での入手方法

国内では、医療機関で診察を受けて処方してもらう方法があります。市販品としては、エスエス製薬が2026年8月31日にシアリスを全国発売しました。要指導医薬品のため、購入時に薬剤師の確認を受ける必要があります(エスエス製薬のお知らせ)。処方を受ける場合も市販品を購入する場合も、持病や併用薬を専門家が確認する手順が含まれています。

使用前に確認したいこと

成分ごとに記載されている主な副作用

血管を広げる作用が陰茎以外にも及ぶことが、副作用の背景にあります。

各成分の添付文書では、頭痛やほてり(潮紅)が代表的な副作用として挙げられています。このほか、消化不良、鼻づまり、めまいなども記載されています。タダラフィルでは背部痛や筋肉痛も記載されているなど、成分によって内容や頻度は異なります(シルデナフィル、バルデナフィル、タダラフィルの各添付文書)。

こうした症状の多くは、血管を広げる作用に関連して起こるものです。ただし、つらさを我慢しながら使い続ける薬ではありません。気になる症状があるときは、自分で別の成分に切り替えたり使い方を変えたりせず、医師や薬剤師と今後の扱いを相談してください。

併用禁忌と持病の確認

代表的な併用禁忌として、ニトログリセリンなどの硝酸剤・NO供与剤や、肺高血圧症の治療に用いられるリオシグアトがあります。これらは代表例で、禁忌や注意が必要な薬の詳細は各製品の添付文書で確認できます。

添付文書には、ほかにも確認項目が設けられています。たとえば、心血管系の状態から性行為が勧められない人、脳梗塞や心筋梗塞の既往がある人、重い肝機能障害や低血圧のある人などです。一部の抗真菌薬や抗ウイルス薬のように、ED治療薬の血中濃度に影響する薬もあります。処方薬だけでなく市販薬やサプリメントも含め、服用中の薬はすべて医師や薬剤師に伝えてください。

速やかに受診したい症状

次のような症状が出たときは使用を中止し、速やかに医療機関を受診してください。

  • 胸の痛みや締めつけ感、強い動悸、息苦しさ
  • 急に見えにくくなる、視野が欠けるといった視覚の異常
  • 急に聞こえにくくなる、耳鳴りやめまいを伴うといった聴覚の異常
  • 4時間以上続く勃起や、痛みを伴う勃起

受診の際は、ED治療薬を使ったこと、成分名、使用した時刻を伝えてください。胸の痛みの治療に使われることがある硝酸剤とは併用禁忌のため、医療者がこの情報を知っているかどうかが治療の判断に関わります。

個人輸入品の制度上の扱い

個人輸入した医薬品は、国内承認薬とは品質・有効性・安全性の確認のされ方が異なり、医薬品副作用被害救済制度の対象にもなりません。自己使用目的でも成分や数量に制限があり、他人への販売・譲渡はできません(厚生労働省。制度の詳細は個人輸入のルール)。事業者が公開している調達や成分鑑定の説明は、対象範囲が事業者ごとに異なります。アイドラッグストアーとオオサカ堂の品質管理の解説で個別に確認できます。ただし、使用できるかどうかの判断の代わりにはなりません。

よくある質問

副作用について相談するとき、何を伝えればよいですか?

使用した成分名、使用した時刻、症状が出た時刻と続いた時間、症状の程度を伝えてください。服用中の薬やサプリメント、持病も合わせて伝えると、専門家が状況を判断しやすくなります。症状が出たときに簡単なメモを残しておくと、正確に伝えられます。

健康診断や別の診療科を受診するとき、ED治療薬のことは伝えたほうがよいですか?

伝えておくことをおすすめします。ほかの薬が処方されるときの飲み合わせの確認に役立ちます。お薬手帳に記録しておくと、受診先で正確に伝えやすくなります。

まとめ

ED治療薬の副作用は、血管を広げる作用と関係するものが中心です。内容や頻度は成分ごとに添付文書に記載されています。使用前に確認しやすくするため、使用中の成分名、服用中のすべての薬、持病をお薬手帳やメモにまとめておきましょう。症状が出たときは経過を記録しておくと、医師や薬剤師に相談するときの準備になります。