日本クラウド証券株式会社が運営する融資型クラウドファンディング「クラウドバンク」は、累計応募総額が2200億円を突破、分配金総額が75億円と、国内の融資型クラウドファンディングサービスの中でもトップの業績となっています。(2023年4月29日現在)
個人が個人や企業を応援するためのクラウドファンディングとは異なり、融資型クラウドファンディングは運営会社が投資家から調達した資金を企業に貸し付け、その利回りを投資家に分配するサービスで「ソーシャルレンディング」とも呼ばれています。
- クラウドバンクって怪しい?
- クラウドバンクの仕組みは?
- クラウドバンクのメリットデメリットは?
- クラウドバンクの実際の運用実績は?
など、クラウドバンクの仕組みやメリット・デメリット、クラウドバンクの評判や実際の口コミ、また2019年9月より実際に運用を行った実績についても詳しく紹介しています。クラウドバンクへの投資を検討されている方はぜひ参考にしてください。
本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではありません。元本割れのリスクもありますので、投資に関する決定は利用者ご自身のご判断において行われますようお願いいたします。
※2023年4月29日加筆・修正
クラウドバンクって何?ソーシャルレンディングとは?

クラウドバンクは、日本クラウド証券株式会社という証券会社が運営するソーシャルレンディングサービスで、投資や金融のプロであるクラウドバンク(日本クラウド証券)が、融資を希望する企業との間で契約を結び、投資家から集めた資金を企業に融資します。
クラウドバンクが審査を行い、融資を受ける企業は融資を受けるに当たっての利息をクラウドバンクに支払い、その利息は投資家に分配金という形で分配されます。融資を受けた企業は、融資期間の終了期限までに返済を行い、返済された投資元本が投資家に償還されます。
私たち投資家は、クラウドバンク上で募集を行っているファンドに投資申請を行い、運用が開始された後は分配金を受け取り、融資期間が終了したときに償還金という形で投資元金を受け取れます。
申込を行ったあとは「クラウドバンクにおまかせ。」という、ほぼ「ほったらかしで資産が増えていく」投資を行うことができます。
クラウドバンクは怪しい?ポンジスキーム?
インターネットで検索すると「クラウドバンクは怪しい」「クラウドバンクは危ない」という煽り記事もあるようですが、クラウドバンクがポンジスキームを行っているのでは?という疑惑が持たれているようです。
ポンジスキームとは?
- 投資家に高配当の投資案件で出資を募り資金を集める
- 投資家から集めたお金を利用し高い配当金を出す
- 集めた資金を実際には運用しない
という100年以上も昔からある詐欺スキームです。
日本でも2018年、当時大手だった某ソーシャルレンディングサービスが、虚偽表示を行った上で多額の出資金を集め、業務改善命令を受けるということがありました。
このように日本国内でもポンジスキームの前例があるため「ソーシャルレンディング=怪しい=クラウドバンクも怪しい」という結論になっているようですね。
ただ、これはソーシャルレンディングに限った話ではなく、株式やFX等でも同様です。投資にはリスクがつきもの。インフルエンサーの言葉に踊らされるのではなく、正しい知識を身に着け、自分にあったリスク許容度を把握し、自分のスタイルにあった資産形成を行うようにしましょう。

ポンジスキームの実話が元になったNetflixのドキュメンタリーシリーズ「バーナード・マドフ: ウォール街の詐欺師」は面白いのでオススメです。詐欺師に騙されたくない!という方は必見!
クラウドバンク(日本クラウド証券)は1993年設立の老舗の証券会社
クラウドバンクを運営する日本クラウド証券は1993年に設立された老舗の証券会社です。
金融商品取引業の種類
金融商品取引業には、以下の4つの種類があります。
- 第一種金融商品取引業
-
有価証券の売買(みなし有価証券を除く)、店頭デリバティブ取引等、引受業務、私設取引システムの運営、有価証券等管理業務など
- 第二種金融商品取引業
-
集団投資スキーム等の自己募集、みなし有価証券の売買等、市場デリバティブ取引(有価証券を除く)など
- 投資運用業
-
投資顧問契約に基づく助言、投資顧問契約や投資一任契約締結の代理・媒介
- 投資助言・代理業
-
投資一任契約等に基づく運用、投資信託等の運用、集団投資スキーム等の運用など
いずれも内閣総理大臣への申請・登録を行い、財産的基盤(最低資本金など)や事業者としての適格性の規定などを満たす必要があります。
日本クラウド証券株式会社は第一種・第二種金融商品取引業としても登録されており、1993年設立の老舗の証券会社と言っても過言ではないでしょう。
クラウドバンク(日本クラウド証券)の会社情報
会社名 | 日本クラウド証券株式会社 |
所在地 | 〒106-0032 東京都港区六本木七丁目15番7号 新六本木ビル 6F |
代表取締役 | 神 恭平 |
資本金 | 1億円 (平成31年3月31日現在) |
売上高 | 8億1423万円(2022年3月期実績) |
金融商品取引業登録 | 第一種・第二種金融商品取引業:関東財務局長(金商)第115号 |
クラウドバンクのメリット
クラウドバンクではサイト上でファンドを選んで投資額を決めます。
後は待つだけで予定された利息を元にした分配金が毎月支払われ、運用期間が終了すると投資資金が返ってきます。
少額からスタートできる
クラウドバンクの最低投資額は1万円。
まとまった大きな余裕資産がなくても気軽に投資をスタートすることができます。
いきなり大きい金額を投資するのは不安という方でも、お小遣い感覚で投資と配当を得られるできるので、ハードルがかなり低いです。
利回り実績は圧巻の5%超
クラウドバンクの実績平均利回り5.80%!
銀行の定期預金でも軒並み低金利なこのご時世。
本記事執筆時(2020年)の定期預金金利ランキング1位の香川銀行でも金利は「0.270%」。
(香川銀行 セルフうどん支店/1年 ※ZAi「定期預金の金利が高い銀行ランキング」)
クラウドバンクの平均利回りが5.80%なので、どれだけ高利回りで運用できるかがわかりますね。
仮に100万円を1年間預けて運用した場合、受け取れる利子はこれだけの差がついてしまいます。
銀行:2,700円(0.270%)
クラウドバンク:58,000円(5.80%)
ただし、5.80%は実績値であり、平均的な利回りは5%程度だと思っておくとよいでしょう。
審査や担保などリスク対策が万全
クラウドバンクでは元本保全の仕組みとして、融資先毎に担保等を設定する仕組みとなっています。
運用(融資)先毎に運用(融資)額を上回る評価額の担保等を全件に設定 という融資側にとってはとても厳しい契約条件となっています。
仮に融資先が債務不履行となったとしても、担保を売却し、投資家への償却できる仕組みとなっています。
※担保があることにより、元本が保証されるわけではありません。
運用の手間がかからない
クラウドバンクの口座を開設し、入金を済ませ、融資したいファンドに希望する金額を設定するだけで簡単に投資が完了します。
その後は特に何をするわけでもなく、自動的に分配金が入金され、お金がどんどん増えていきます。
個別株に投資したときのように、値上がりや値下がりを気にしてチャートを見ることもなく、まさに「ほったらかしの資産運用」です。
複利効果が効く
クラウドバンクは、分配金(インカム)を受け取り、その分配金を再投資していくことでお金が増えていく仕組みです。
分配金を再投資していくことによって、複利効果が発生します。
1000円から取引可能な金取引サービスもスタート
ファンドに投資する方法だけではなく、1000円か始められる金のスポット購入や積立、ドル建てでの海外ファンドの投資もできるようになりました。
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クラウドバンクのデメリット
では、次に気になるクラウドバンクのデメリットをみてみましょう。
元本が保証されない
クラウドバンクに限らず、投資の世界に保証はありません。
当然、クラウドバンクも分配金や元金が保証されているわけではありません。
クラウドバンクも当然、元本割れのリスクはあります。先にも書いた通りクラウドバンクは審査や担保などリスク対策が万全の体制をとられており、サービス開始以降融資元本回収率100%という実績を踏まえ、投資を検討しましょう。
すぐに現金化できない
クラウドバンクで募集しているファンドはそれぞれ運用期間が4〜7ヶ月など期間が決まっており、運用期間は投資した金額を現金化することはできません。
逆にいえば、運用期間が過ぎれば配当と元金が受け取れるので、すぐには使わないお金をクラウドバンクで運用しておく、という方法で資産運用することが可能です。
予定より早めに償還されることがある
クラウドバンクで募集されるファンドの中には、あらかじめ決められた運用期間の終了を待たずに資金が償還されるものもあります。その場合、投資家が見込んでいた満期までの運用益が得られなくなる可能性があります。実際に得られる運用益が満期までの額ではなく、より短い期間に対応する額に減ることがデメリットになります。
その代わり、資金が償還されることで新たなファンドに投資するチャンスにもなり得ます。
必ずしも望んだファンドに投資できるわけではない
クラウドバンクを利用する方が多くなったことで申し込みのハードルが高くなってきました。
特に高利回りのファンドは先着順の場合、あっという間に満額成立してしまう場合もあり、必ずしも自分が望んだファンドに申し込めるわけではありません。
クラウドバンクでのファンド開始は、公式サイトの他、メールや公式twitterでもアナウンスがありますので、ファンドの申込開始時間に待機できるようであれば、即申し込みをするようにしましょう。
短期間で資産増加を見込めるわけではない
クラウドバンクのソーシャルレンディングは、株式のように値上がり益を売却することによって得られる売買差益(キャピタルゲイン)で利益を獲得する方法ではないので、短期間に爆発的に資産が増えるという投資方法ではありません。
短期売買を繰り返して利益を伸ばす投資ではないということは念頭において資産運用を行いましょう。
クラウドバンクの運用実績
2019年5月にクラウドバンクを開設し、10万円からスタート。
2020年2月に30万円追加、2021年8月に10万円を追加し、現在元金50万円を運用中です。
2023年4月時点での運用状況

投資元金50万が575,209円に膨れ上がりました!

分配金の受け取りも着々と積み上がっています。
利回り推移
2020年 | 5.69% |
2021年 | 5.12% |
2022年 | 5.54% |
クラウドバンクを実際に利用した感想
実際にクラウドバンクを運用してみて感じたのは、分配金を再投資していけば高コストなアクティブ投資信託を上回る運用も可能で、何よりも本当に手間がかからないほったらかし投資 だということ。
どれぐらい手間がかからないかというと・・・

クラウドバンクで運用しているのをすっかり忘れ、再投資するのを忘れてしまうぐらいに手間がかかりません。
クラウドバンクはじっくり増やしていく投資!
クラウドバンクは値上がり益を狙い短期売買で利益を大きくしていく投資ではなく、分配金と複利の効果を利用し、時間を味方につけて資産を増やしていく投資です。
余剰資金があり、長期間運用を行う資金があるときの投資先のひとつとして選択肢に入ると感じています。
- 気軽に投資を始めてみたい
- 少しでもいいからお金を増やしたい
- 長期間預けておいても生活に支障はない
という方はぜひクラウドバンクの利用を検討してみてはいかがでしょうか。
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クラウドバンクによくある質問
クラウドバンクがどこに融資しているかはわかるの?
融資先の概要が掲載されているファンドもありますが基本的に融資先の社名や詳細な情報はわかりません。ファンド概要欄に「融資先概要」というメニューがあるので、担保の情報や融資先の事業内容を確認することができます。
投資家の情報が融資先に漏れることはない?
クラウドバンクでの投資(出資)は「匿名組合出資契約」という契約になり、融資先に投資家の情報が漏れることはありません。
クラウドバンクでの分配金は確定申告が必要?
クラウドバンクの分配金は、分配時に所得税等が源泉徴収されています。税務上の「雑所得」に該当し総合課税されますので確定申告が必要です。
※雑所得の合計額が20万円以下の場合など、確定申告をしなくてもよい場合があります。
本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定商品・ファンドへの投資を勧誘するものではありません。投資に関する決定は利用者ご自身のご判断において行われますようお願いいたします。